2025年の4月、Nintendo Switchでとても大きなアップデートが行われました。
その中で「バーチャルゲームカード」という新しい機能が追加されて話題になっています。
このバーチャルゲームカードというしくみは、ダウンロードで買ったゲームを、まるで本物のカードみたいに見せたり、使ったりできる機能です。
いままでは、ゲームをダウンロードしたとき、1台だけ「いつもあそぶ本体」にすることで、他の家族もそのゲームで遊べました。
でも、もう1台のSwitchで遊ぶには、ゲームを買った人のアカウントでログインして、さらにネットにもつなぐ必要がありました。
だから、家族でいろんな本体を使って遊ぶには、ちょっとだけ手間がかかっていたんです。
今回のアップデートによって、それがもっと便利になるのではと、多くの人が期待していました。
ですが、実際に使ってみた人たちからは、「ちょっとわかりにくい」「前のほうが良かったかも」という声も出ています。
なかでも、「バーチャルゲームカードを持っていません」と表示されて困っているという声がたくさんあります。
この記事では、そんな新しい機能のしくみや、出てくるメッセージの意味、どうしたら使いやすくなるのかを、くわしく解説していきます。
新しく加わった「バーチャルゲームカード」ってどういうしくみ?
Nintendo Switchのバージョン20.0.0のアップデートで、新しい画面が加わりました。
それが、「バーチャルゲームカード一覧」というページです。
ここには、自分がダウンロードで買ったゲームが、カードの形でならんで表示されます。
まるで、カードをコレクションしているような画面になっていて、とても見やすくて楽しいです。
使い方も、とてもかんたんです。
まず、遊びたい本体にゲームを「セット」します。
このセットという操作は、Switch本体からでもできますし、スマートフォンやパソコンから遠くにあるSwitchにセットすることもできます。
たとえば、自分が外出しているときに、家にある家族のSwitchにゲームを割り当てることもできるのです。
この機能が加わったことで、これまで使われていた「いつもあそぶ本体」という制度はなくなりました。
代わりに、1つのアカウントで最大2台のSwitchにソフトをセットできる「共有できる本体」という考え方に変わりました。
ただし、3台目以降に使いたい場合は、すでにセットされているどちらかの本体のセットを解除しなければなりません。
また、新しく「家族にソフトを貸す」というしくみも追加されました。
同じファミリーアカウント内であれば、ゲームを1本だけ14日間まで一時的に貸し出すことができます。
貸したゲームのセーブデータは、借りた側の本体に保存されます。
そのため、借りた人が続きを遊ぶこともできるのです。
仕様変更によって同時プレイができなくなった?
便利になったように見えるこの機能ですが、実は注意しなければならない点もあります。
それは、ダウンロードソフトを同時に複数台の本体で起動できなくなったという点です。
これまでは、少し工夫すれば、1本のゲームを2台のSwitchで同時に遊ぶことができました。
たとえば、1台を「いつもあそぶ本体」に設定して、もう1台では購入アカウントでログインしながらネット認証を通すという方法です。
このやり方で、兄弟で同じゲームを一緒にプレイしていたという家庭も多かったでしょう。
しかし、今回のアップデート以降は、こうした使い方ができなくなってしまいました。
同じゲームを2台で同時に起動しようとすると、「すでにプレイ中」や「2819-0003」といったメッセージが出て、起動がブロックされてしまいます。
これは、Nintendoの公式サイトにも書かれていて、「オンラインライセンス」機能を使っても同じです。
こうした変更は、ゲームの不正利用を防ぐためとも考えられますが、正しく使っていた人にとっては不便になってしまったとも言えます。
特に、『スプラトゥーン3』や『フォートナイト』など、家族や友だちと一緒に遊ぶことの多いゲームでは、この変更はとても大きな影響があります。
「バーチャルゲームカードを持っていません」と出る理由とその対策
この新しい機能を使っていると、ときどき「バーチャルゲームカードを持っていません。」との表示が出る場合があります。
このメッセージが出ると、不具合や故障かと心配になるかもしれません。
でも、ほとんどの場合はエラーではなく、正常な状態です。
この表示が出るのはどうして?
「バーチャルゲームカードを持っていません」と出る一番の理由は、その本体にソフトがセットされていないことです。
または、そのソフトをダウンロードで買っていないことが原因です。
バーチャルゲームカードは、Nintendo eショップなどで購入したダウンロードソフトにだけ対応しています。
中古のゲームや、パッケージ版(実物のカード)は対象ではありません。
ソフトをダウンロードしているのに表示されないときの確認項目
「たしかにダウンロードで買ったはずなのに、一覧に出てこない」という場合は、次のポイントを見直してみましょう。
チェック項目 | 内容 |
---|---|
システムバージョン | Switchがバージョン20.0.0以降でなければ使えません。 |
セット状況 | 本体にゲームが「セット」されていないと一覧に表示されません。 |
ログインしているアカウント | 購入したアカウントでログインしていないと、ソフトが見えないことがあります。 |
非表示の設定 | ソフトを一覧から非表示にしている可能性もあるので、設定を見直してみましょう。 |
これらの項目を1つずつ確認していくと、たいていの場合は表示されない原因が見つかります。
「いつもあそぶ本体」から「利用券の共有」へ
そしてもうひとつ大事なのが、仕組みが大きく変わったということです。
今までの「いつもあそぶ本体」はなくなり、代わりに「利用券をセットできる本体」に変わりました。
そのため、ゲームを使うルールが変わったことで、いつもと違う動きをすることがあります。
まとめ|新しいルールに早く慣れて、Switchライフをもっと楽しもう
今回のアップデートで導入された「バーチャルゲームカード」は、これまでのダウンロードソフトの使い方を大きく変えるものです。
便利になった部分もありますが、不便になったと感じる人も多いでしょう。
とくに、同時プレイができなくなったことは、子どもがいる家庭では大きな問題かもしれません。
「バーチャルゲームカードを持っていません」という表示も、パッと見たときにびっくりするかもしれません。
でも、原因をよく見てみると、多くはかんたんな理由です。
新しいしくみを少しずつ理解して、より楽しく、安心してSwitchを使っていきましょう。
任天堂から、さらにわかりやすい説明やガイドが出ることも期待されています。